納品先の物流改革に対応するため出荷検品システムと業務フローを提案してもらいました。
物流センター管理システム(WMS)
大手チェーンストア向けの出荷業務を効率化するため、日立物流ソフトウェアの「ONEsLOGI / WMS(以下、ONEsLOGI )」をベースとした出荷検品システムを利用いただいている家庭紙総合商社様の事例を紹介します。
* 取材時期 2017年1月
* 記載の担当部署は、取材時の組織名です。
* 2023年4月1日付で、日立物流ソフトウェアはロジスティードソリューションズへ商号変更しました。
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家庭紙の総合商社として事業を展開しています。 主な販売先は、大型量販店、食品スーパー、ドラッグストア、生協、雑貨卸店、一般小売店、学校・病院・施設等の企業ユーザーとなります。
同業者が多角的に事業を拡大するような状況のときでも、当社では取扱商品を家庭紙に絞り、良品でしかも価値ある製品の販売に注力し、生活に潤いをつくることに注力してきました。 さらに、紙製品を供給する企業として紙に対する愛情を持ち、常に使う身に立っての顧客ニーズと得意先さまに喜んでいただけるものをお届けすることを心掛けています。
出荷する商品の検品システムとしてONEsLOGIを利用しています。現在、大手チェーンストア(以下、チェーンストア)とドラッグストアチェーン向けの出荷検品業務に利用しています。 基本的なシステムの構成や機能は同じものですが、チェーンストアとドラッグストアチェーンとは、倉庫も異なり、別々のシステムとして運用しています。
出荷検品業務のフローは次の通りです。
(写真は、ピッキング済みのオリコンに貼付されたSCMラベルとなります)
(HTのメニュー画面例。実際のメニューとは一部異なります)
(HTでスキャンされたデータは、無線LANでリアルタイムにサーバーへと反映されます)
(ピッキング漏れの商品が赤に反転して表示されている様子)
なお、集荷のトラックは取引先より手配され、取引先の流通センターではSCMラベルのバーコードが読み取られ、マテハン機器で仕分け処理されます。
システムの導入検討時にはHTを使ったピッキング作業も提案してもらったのですが、狭い倉庫スペースの中で、ピッキングの際に止まっている時間が長くなってしまうと、他の作業者が移動する妨げとなってしまうこと。 さらには、家庭紙という商品の特性上、比較的定番商品の取り扱いが多いことなどから、ピッキング時に都度検品するよりも、最後にまとめて検品する方がスムーズな作業ができると判断しました。
チェーンストアとは以前からお付き合いをさせていただいており、これまでは当社倉庫から各店舗に直接配送をしていました。当時は検品システムなどは利用していませんでしたが、あってはならないことですが、万が一出荷が遅れたり、誤出荷が発生したりした場合でも、個別配送であれば当社で事後対応も可能でした。
しかし、当社から出荷する商品だけでなく、各店舗への配送を一元管理する流通センターが開設されたことで、次のような要因が背景となり出荷検品システムの導入を決断しました。
当社では検品システムを導入した経験がなく、また、倉庫スペースを増床し、新たに作業体制を組まなければならなかったこともあり、出荷検品システムの導入を検討するにあたっては、チェーンストア側から実績のあるベンダーとして日立物流ソフトウェアを紹介してもらいました。
流通センターの開設に合わせて対応を開始する必要があり、時間的な余裕もなかったことから、次のポイントからONEsLOGIの採用を決めました。
流通センターができたことで、個別配送では対応できなかった店舗への出荷も担当するようになり出荷量は増えましたが、ONEsLOGIを導入したことで、限られた作業スペースにもかかわらず、迅速かつ正確に作業でき、誤出荷や出荷の遅延を確実に防ぐことができるようになりました。
さらに、操作性が優れているので、すぐに使いこなせるようになるという点も高く評価しています。人材の確保が難しい状況下、属人化せず、すぐに戦力化できること。操作がシンプルなので事故やミスが発生しにくい点も、ONEsLOGIを導入して良かったと思います。
また、チェーンストアで実現した仕組みを、ほとんどそのままドラッグストアにおける同様の案件にも適用でき、スムーズに横展開できました。今後さらに、取引先を増やせるかはわかりませんが、とても効果の高い投資ができたと捉えています。
HTの利用も含め、現場で利用する本格的なシステムを導入することは初めての経験でしたので、丁寧かつわかりやすく対応してくれる日立物流ソフトウェアはとても心強く、頼りになる存在でした。
おかげさまでトラブルや誤出荷なども発生しておらず、システムも順調に稼働しています。今後、入庫や在庫管理などのシステムの導入を検討する機会があれば相談に乗ってもらいたいと思っています。今後も、これまでと変わらないサポートや提案を期待していますので、引き続きよろしくお願いいたします。